パチンコは換金できるギャンブル…というのは公然の秘密です。
日本人のパチンコ人口は年々減りつつありますが、それでも2023年の調査では800万人以上の利用者がいる、一大産業です。多くの人が一度はパチンコ店に足を運んだことがあるのではないでしょうか。
しかし、初めてパチンコ屋で遊ぶ場合はどういうルートで換金できるのかは分からないでしょう。
パチンコ屋のそばに、何やら良く分からない小屋のような建物を見たことがないでしょうか?そちらがする場所、特殊景品の買取所です…。
この記事では、パチンコ屋の換金の仕組み、特殊景品、景品交換所、東京都内の特殊景品事情など、方法について詳しく説明します!
目次
の仕組み
まずは基本中の基本である、パチンコ換金の仕組み、特に三店方式について説明します。
日本では賭博が基本的には違法ですが、パチンコは「遊技」として許可されています。しかし、パチンコで得た玉を直接現金に交換することは法律で禁止されています。ここで三店方式が登場します。
三店方式とは、パチンコ店(一店舗目)で勝ち取った景品を別の場所(二店舗目)で特定のアイテムに交換し、そのアイテムをさらに別の場所(三店舗目)で換金するシステムです。
具体的な手順は以下の通りです:
- パチンコ店で遊技を行い、玉やメダルを獲得します。(一店舗目)
- これらの玉やメダルをパチンコ店内の景品交換所で景品に交換します。この景品は通常、ぬいぐるみや電化製品などさまざまなものがありますが、三店方式では通常「特殊景品」と呼ばれる金属製のプレートやカードなど、外部で換金価値のあるアイテムに交換されます。(二店舗目)
- この特殊景品を持って、パチンコ店とは別の場所にある換金所(三店舗目)へ行きます。そこで特殊景品を提出し、現金に換金します。
何故このような面倒な方法がとられているかというと、法律的にパチンコ玉と現金の直接の交換が禁止されているからです。
パチンコで得た景品が実質的に現金に変わるわけですが、法律上は直接的な現金の授受ではないため、賭博法の規制を逃れる形になっています。ただし、このシステムは法律の隙間を利用したものであり、常に議論の対象となっています。
パチンコの換金の流れ
パチンコ店で換金するフローは、以下の通りです。
- パチンコ(パチスロ)で店側から球・メダルを借りて遊ぶ
- 大当たりなどで出玉を増やす
- カウンターで出玉を特殊景品と交換
- 景品交換所で特殊景品を買い取ってもらう
- 現金ゲット!
因みに現金ではなく通常の景品であれば、9.600円(税抜き)相当の物までなら交換可能です。
パチンコ換金方法
パチンコの換金方法を具体的に説明します。
現在のパチンコの球の取り扱いは「カード」か「出玉」の2種類が主流です。
台の下に「ドル箱」と呼ばれる球を入れるための箱があれば出玉タイプ、無ければカードタイプです。
遊戯終了からカウンターまでの流れ
カードタイプであれば、出玉は自動でカードに記録されます。
上皿にある球はレバーやボタンを押すと下皿に流れていく作りになっているため、やめる時は全てカードに入れたらカウンターへ行きましょう。
出玉タイプであれば、ドル箱に全ての球を入れた後店員さんを呼びます。大抵のパチンコ店では台の上方にあるデータカウンターに「呼びだし」ボタンがあるので、そこを押すと店員さんが来てくれます。
両手でバッテンのジェスチャーをすれば、やめるということは伝わります。
その後は、ジェットカウンターと呼ばれる球の数を計測する装置まで店員さんがドル箱を運んでくれます。
計測が終わると玉数とバーコードが書かれたレシートが発行されます。そのレシートを持って、カウンターへと向かいます。
カウンターで特殊景品と交換
パチンコ店のカウンターで玉数の上方の入ったカード(レシート)を出すと、景品と交換してくれます。
何も言わなかった場合、大抵は特殊景品に交換されます。もし欲しい景品がある場合は、先に伝えておきましょう。
特殊景品は、店によって様々です。ボールペンや文鎮といったことが多いですが、形状は数ミリの厚さの名刺サイズくらいです。
価格も店によってばらつきがありますが、東京都内であれば「金のインゴット」で統一されており、価格は都内であれば共通です。
景品交換所へ行って換金する
特殊景品を手に入れたら、いよいよ景品交換所(換金所)へ行って買い取ってもらいます。
パチンコ換金場所はパチンコ店の近くにありますが、パチンコ店とは無関係というスタンスなので店員に聞いても明確に教えてくれるケースは少ないです。
中には「お客様は、良くあちらの方向へお帰りになります」といった程度まで教えてくれる場合もあります。
パチンコ店に入る前に換金所の場所は事前に確認しておくと良いかもしれません。
パチンコ換金場所の探し方は、パチンコ屋の周囲をぐるっと回ると見つかる可能性が高いです。
都内であれば「T・U・C」という看板が目印になります。
東京以外で特殊景品に交換してもらった場合、詳細を書いたレシートももらえる場合があります。こちらのレシートも、景品交換所へ提出する際には必須です。
法的には景品交換所はパチンコ屋と直接関係が無いという建前があるので無くても交換はできます。
しかし、レシートが無い場合は特殊景品が本物か否かを確認するために時間がかかってしまいます。
換金時にはこちらも一緒に出しましょう。
交換を終えたら無事に現金が手に入ります!初めて交換する時は少しアウトローな気分になります…。
パチンコ換金完了、現金ゲット!
特殊景品を景品交換所へ行き買い取ってもらったら、現金が手に入ります。この景品の売買こそが、実質はパチンコの換金です。
そして景品交換所(換金所)から景品問屋が特殊景品を買い取り、パチンコ屋に卸します。
因みに「三店方式」をしていればパチンコ・パチスロ以外のギャンブルで換金できるかというと、そうではありません。
三店方式が可能なケースは、ギャンブル以外です。
パチンコ・パチスロは技術介入要素が高く、法律としてはギャンブルではないとされているため、パチンコ換金が可能になっています。
そのため、現行の法律で三店方式を利用したカジノを開こうとすると違法になります。店舗内でカジノゲームや裏スロで遊べ、現金が受け取れるインカジや闇カジノは利用しないようにしましょう。
差
一般的なパチンコは4円、パチスロは20円で球やメダルを1つ貸し出しています。このレートでパチンコ換金 計算して換金所で景品を交換した際、購入した球の金額よりも少ない…と感じるかもしれません。
特殊景品に交換する際は、その金額未満になることのほうが多いです。
球を4円で貸し出して4円で買い取る「等価交換」は、昔はありましたが現在は皆無です。
法律でパチンコの球やパチスロのメダルにも消費税を課税する対象になったため、最も高い買い取りでも消費税分は引かれます。
この影響のため、球やメダルは基本的に購入した価格のほうが高くなります。
また一般的に換金率が悪いパチンコ屋は設定が厳しく、換金差が大きいパチンコ屋は設定が甘い傾向があります。
パチンコで税金はとられる?
基本的に何らかの収入があった場合、大抵は課税対象になります。
パチンコで勝った場合の収入は継続した収入ではない場合は一時所得とみなされ、課税対象になり所得税がとられます。
また、パチンコで継続的に収入を得ている「パチプロ」のような場合でも課税対象になります。その場合は一時所得ではなく、かかる税金も違います。
仮に一時所得扱いだった場合、50万円を超える収入が課税対象です。
過去には競馬で儲けた所得を確定申告しなかったため、高額の追徴課税が請求されたケースもあります。
50万円を超える収入というのは、それにかかった経費は引かれます。
例えば競馬新聞などの購入費用は経費として申告が可能です。
しかし「今までの負け分」などは勝った時の儲けに関係ないため、経費として認められません。
ギャンブルの種類のひとつである競馬で、かけ金の部分が経費として認められる場合は、儲けたレースのかけ金だけです。
では、パチンコの場合はどうでしょうか?
パチンコ情報誌などは経費として認められる可能性は高いです。
しかしパチンコで大当たりまでにかかったお金は、前述の競馬の例があるので経費として計上することは難しいです。
パチンコは独立抽選のため、かけ金額としてはスタートチャッカーに入った1玉分(4円)しか認められない可能性があります。
ですが、パチンコ店への入退場には身分証明書などの確認が必要ありません。そのため「いくら勝ったか」という証明が出来ません。
店側としても、お客1人1人がいくら勝っているかという部分まで把握はしていません。
そうなると、確定申告をしなくとも税務署は証明が不可能です。違法ですが、収入を得た証明はできないため放置されているのが現状です。
結論としてはパチンコで勝つと課税対象ですが、税金を支払わなくとも処罰の対象となる確率は極めて低い…といったところでしょうか。
東京の特殊景品事情
特殊景品は店によってバラバラですが、東京都だけは「金のインゴット」で統一されている…といった部分は解説しました。
しかし、金の価格は年々値上がりしています。2020年8月には7,769円/1gで金相場が40年ぶりに史上最高価格を更新し、2022年12月には8500円を超え、2024年には10,000円を優に超えています。
パチンコ屋の特殊景品はその都度価格を上げて対応していました。特殊景品は3種類あり、大景品が1gの金のインゴット、中景品が0.3g、小景品が0.1gです。
2022年12月時の価格は順に9,000円(大景品)、4,000円(中景品)、1,000円(小景品)でしたが、それより20年ほど前なら大景品が2,000~3,000円ほどでした。
このまま金の価格が高騰した場合、小景品の価格が上がってしまい最低でも1,500円、2,000円などからしか現金へ交換できなくなる可能性も考えられます。実際、小景品が無かった時代は金の高騰に合わせて価格を上げたため中景品が1,500円の買い取りになったケースもあります。
また法的にパチンコで提供する景品は9.600円(税抜き)相当を上限としています。金の価格が9,600円を超えるようになれば、大景品が提供できなくなるケースもあるのでは・・・と思っていましたが、案の定、大景品の取り扱いを停止する店舗が続々と。
因みに金のインゴットを特殊景品として使用しているのは東京のみのため、他の都市ではこのように特殊景品の価格が変動することはありません。
パチンコ換金に関するよくある質問
日本では公営ギャンブルを除く賭博は公営ギャンブルお除いて法律で禁止されています。パチンコ・スロットは「遊技」であり「ギャンブル」ではないため、パチンコで勝って獲得した出玉を直接パチンコ店で換金する事は違法となります。しかし、景品を換金所に売る事で現金化できるのは周知の通りです。
パチンコ店はあくまでも遊技の場所であり、換金所とは無関係、という事になっています。パチンコ店が換金所の場所を教えると、両者の間に関係性があると見なされ、お互いに無関係であるという三店方式の大前提が崩れてしまうからです。
パチンコなどのギャンブルで勝った場合の収入は、通常一時所得とみなされるため、課税対象になり所得税を支払う必要があります。仮に一時所得扱いだった場合、50万円を超える収入が課税対象です。
パチンコ玉ひとつから特殊景品に交換できるわけではありません。東京都の場合、特殊景品の最も価格や低い0.1gの金インゴットの小景品は1000円です。等価交換であれば250玉という事になりますが、実際の玉から特殊景品への交換率は1玉3.57円に設定している所が多いため、280玉が必要になります。
パチンコ換金の際の玉の交換率はホールによって異なりますが、交換率は掲示されていません。交換率を知るには、前もってSNSや情報サイトで検索するか、実際に1000円分の玉を交換してみる、他の人が玉を流して交換しているのをのぞき見するといった方法があります。店員さんに聞いてみるのも手ですが、換金に関わる事はあまり教えてくれません。
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